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November 27, 2008

叱咤激励

 「叱られないことを寂しいと思えッ!~(宇津木魂)」という記事があった(日経ビジネスオンライン2008.10.29)。あの女子ソフトの宇津木妙子さんの「宇津木魂―女子ソフトはなぜ金メダルが獲れたのか」という本の朝山実氏の評論だった。
 少し引用させてもらうと、
『当然指導者として何をするべきかを書いてある。必要なのは、緊張感を保つ事。選手を平等に扱う事の2点とある。勝てば官軍の現代の風潮のなかで、きちっと叱らなければ緊張感が薄れていく。だらけた行為を放っておくと伝染する。必ず安易な方向に汚染していき気がついたときには、もう戻れなくなっている。だらしない行為を野放しにするチームは決して強くはなれない。などなど、チームでなくても通じるところがある。』
 他にも、弱小チームの監督になったとき、食堂の壁に「挨拶、時間厳守、整理整頓」と紙を貼る事から始めた逸話など、私たちの会社や家庭でも通じるところがある。
 ただ漠然と練習を積んでも何も身につかない。必要なのは、緊張感と集中力。それを維持させる為に、鬼監督はあれこれ頭を使う。人間くさい駆け引きが面白いと結んでいる。
 会社人間になって30年以上、その間、ずっと叱られてきたようなものだ。上からも下からも突っつかれる中間管理職。宮仕えは大変なのだけれども「叱られるほど 大人になれる。」と思えば、有り難い“叱咤激励”に聞こえるものです。尤も、叱られ慣れして打たれ強くなった人や、流れに任せる遊泳が得意な人には、効き目が無いかもしれませんが・・・。日頃怒声に耐え忍んでいる(発している?)ご同輩諸氏殿、いかがでしょうか?

PS.日頃怒声を発しているご同輩諸氏殿には、こんな手もあります。→6秒間の沈黙(2008年3月11日みてみてコラム)

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November 18, 2008

ザルに水を盛る

 いくら聞いても、いくら勉強しても、私の頭はザルのごときで直ぐに忘れてしまう。と思っているあなた。心配いりません。皆似たり寄ったりですよ。竹で編んだザルに水を注ぐと、隙間から漏れてしまうのは当たり前。ザルに水を一杯にするには、水の中にザルを漬けてしまえばいいのです。つまり、何度も何度も同じことを聞くなり、繰返し何度も勉強すればいいのです。継続は力なり!

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November 14, 2008

感謝の一礼

 一生懸命努力して、優勝した。血のにじむ努力をして勝ち取った。当然「私が頑張ったから一番になった」と喜ぶのは良いのですけれど。一番になった成功体験が響いて、その後ダメになる人も多いものです。一番になれたのは、当然努力もあるのですが、支えてくれた人が必ずいたことを忘れてはいけないのです。その人達がいたからこそ運がついてくるものなのです。
 ある日本の登山家が、外国の未踏峰の山に登ったとき「我自然を征服せり」と叫んだそうです。ところが一緒に登った現地のシェルパは「自然が登ることを許してくれた」と大地に感謝したそうです。マラソンのテレビ中継を見ていて、清々しく感じるのは、選手がゴールした後、コースを振り返って一礼する場面があります。柔道でも、音楽でも何でも、躾の行き届いたチームでは、自分たちの練習場から一礼して下がるのが礼儀です。理由は簡単です。自分が強い!と天狗になるのではなく、「一番にして頂いた」「ゴールさせて頂いた」「練習させて頂いた」ということに感謝しているのです。感謝することで、自分ひとりの力ではなく、支えてくれた人々皆の力であり、幸運の力を呼び込めるのです。ですから、この次もと頑張れるのです。

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November 11, 2008

勝海舟と篤姫

P00139 文芸春秋の文庫本「武将列伝(江戸編)」(海音寺潮五郎)の中に“勝海舟”がある。
NHK大河ドラマ「篤姫」も大政奉還を前にクライマックスに入った。そこで主役に躍り出るのが、勝麟太郎であり、西郷吉之助だ。江戸城無血開城という“離れ業”で日本を救った事実は奇跡といってもいい。その史実について、大奥を中心に描いた大河ドラマと、海音寺潮五郎の「勝海舟」(この本には、勝海舟の前に西郷隆盛の項目もある)で、裏表から同時に見ようと、いっきに読んでみた。
 歴史文学で面白いのは、やはり、信長・秀吉・家康と続く戦国時代。それと幕末から明治維新のころが突出している。流れが大きく変わり日本の将来を決定付ける時代に、小事にとらわれず大局を見定める偉人が続出しているところが面白い。勝にしても西郷にしても、敵同士でありながら、初めて会って相手の器の大きさを理解し信用しきっている。例えば、勝と西郷が初めて面会した後、西郷が大久保利通に送った手紙には「勝氏へ初めて面会し候ところ実に驚き入り候人物にて、どれだけ知略これあるやら知れぬ塩梅に見受け申し候・・・」と書いている。また、勝は坂本龍馬(最初、龍馬は勝を切るつもりで訪問したのだが、すっかり勝に惚れ込んで門人になっていた)に西郷をあまりに褒めるので、龍馬は「拙者も会ってみたいので、添書を書いてください。」と言い、紹介状をもって薩摩藩邸を訪問している。このことが後の西郷・勝の江戸城無血開城につながっていく。
 明治維新後は、西郷隆盛や大久保利通、木戸孝允など人の器の大きさをその後の新政府要人たち比較して語っているが、どの時代でも世の中の仕組みが出来上がったあとには、時代を築く傑出した政治家は出にくいようだ。

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November 03, 2008

サイゼリヤとものづくり

 「サイゼリヤ 独り勝ちの研究」(日経ビジネス2008年10月27日号)という記事があった。10月20日には、中国に製造委託していたピザ生地にメラミンが検出された事で話題になったばかりだが、冬の時代といわれる外食産業。業界を長年引っ張って来た「すかいらーく」「デニーズ」「ロイヤルホスト」は業績不振にあえぐ中で、サイゼリヤはダントツの営業利益率(8.9%)と営業利益を誇る。そのモットーは「楽量早安」化。その極意の例は、
〔その1〕関節と筋肉の動きをできる限り少なく。
〔その2〕半調理済みで届き、仕込みいらず。
〔その3〕作業はまとめて効率的に。
など・・・ 楽に作業ができ、量がこなせて、素早く、安くお客様に料理を提供できる創意工夫が山のようにある。びっくりすることに、厨房に包丁が無い。
 ところで、この話の単語を少し変えると、外食産業でなく、製造業そのものに当てはまる。製造業の工場における「ムダ取り」や「カイゼン」の取組みそのものだ。常にカイゼンを続けるから、業界のTOPの業績を残せる。提供する料理がヒットすれば、同じメニューを他が真似る業界で、カイゼンが継続できなければ淘汰されるのも事実。以前にこの「みてみてコラム」でも紹介した、
(1)「永遠に未完成(2005.3.3)」:東京ディズニーランドが人気を保てるのは、常に新しいアトラクションを作ることで、また行きたいとリピーターが増えるから。
(2)「感謝に敵なし、反省に終わりなし(2006.2.16)」:秋保温泉街の小さな食品スーパー「主婦の店さいち」が繁盛するのは店のおばちゃんの工夫と「感謝に敵なし、反省に終わりなし」という印象的な言葉があるからこそ。
を見ても明らかだ。
 日々努力!は大切なのだが、ガムシャラにやれば良いというものでもない。よく考えることだ。野球で2-3のカウントで、来た球を力任せに引っぱたくのも良いかもしれないが、配球を読み、次に来る球を予想し対処する事も必要だ。失敗をなくし、最短距離で到達する方法を考えれば、効率よく物事が運べる。

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