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July 25, 2007

失敗を楽しむ

 砂漠の植物は、めったに降らない雨の後、猛然と芽を出し花を咲かせ、一面が美しいお花畑となり、種を散らし、めったに降らない次のチャンスを待つ。
 干ばつに強い植物は、その時なりにやるべきことをきちっとしている。立派な葉や美しい花を咲かすことはできなくても、その時のチャンスを活かすために、地下の目に見えないところで根をはわしている。
 成功ばかりしていると、それに満足してしまう。逆に失敗を続けると、現状ではダメだと一生懸命変えようとする。一種のハングリー精神である。成功する人は、2回や3回の失敗で諦めるのではなく、100回やれば99回失敗し、そこから何かをつかむから成功するのかもしれない。99回の失敗を楽天的に楽しめるメンタリティーがある。
 7月24日の夜にNHK総合テレビのプロフェッショナルという番組で、アイガモ農法の古野隆雄さんの挑戦の話が放送された。確か、アイガモ農法の挑戦については、以前に放送があったと思う。今回は、それ以降の挑戦で、
「アイガモは、田の雑草のヒエを食べないと言われているが、本当は食べるかもしれない。」「乾田直播(かんでんじかまき)と言って、乾いた田んぼに直接種を撒く事で、苗作りや田植えなどの重労働を省くことができる。」
などの農業実験を個人で挑戦している。ヒエの実験も、乾田直播も今年の実験は失敗であった。50歳を過ぎた古野さんのコメントは、「あと十数回は挑戦できる。この間に何とかすればいい。」であった。これまで失敗の連続であっても、笑って失敗を楽しんでいるようであった。
雨が降らない。日照りが続いて、田植えの時期を遅らせすぎると収穫も落ちる。しかし古野さんは、そのお陰でジャガイモが大きく成長し沢山の収穫ができたことを喜ぶ。逆境のときや、上手くいかないときに何を考え何をすべきなのか。答えがここにある。
 古野さんは、九州大学の農学部出身だそうだ。有吉佐和子の「複合汚染」という小説で農薬に頼る農業にショックを受け、農薬を使わない農業に挑戦し失敗の連続ののち、アイガモ農法を確立した。田んぼの中に合鴨を放し雑草や害虫を食べさせ、更にその糞が稲の肥料になる。農薬を使わずに稲作を行うには膨大な格闘が必要となる。その常識を覆した農法は、いま世界で急速に広がっている。古野さんは、スイス・シュワブ財団が選出する「世界で最も傑出した社会起業家」に、日本人としてただ1人選ばれている。
(参考)2007.7.24 NHK総合テレビ「プロフェッショナル(農家・古野隆男)?」
    日経ビジネスオンライン2007.7.24「楽天的に『失敗』できる人」(茂木健一郎)

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今回のプロフェッショナル 仕事の流儀 ゲストは米農家 古野隆雄さん。 彼はアイガモ農法と言う 無農薬による米の栽培方法を確立させ 世界中から注目を集めている。 *** 彼の提唱するアイガモ農法とは アイガモを水田に放すことで 雑草の防除、虫の駆除を行....... [Read More]

Tracked on July 25, 2007 at 11:04 PM

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